小田急不動産「まちまち machi machi stories」表紙「小田原編」

小田急不動産「まちまち machi machi stories」のウェブサイト、そして無料配布されている物語集「まちまち – machi machi stories 〜 愛すべき街々の小さな日常の物語集」創刊号の表紙と挿絵用に合計4点のイラストレーションを描きました。今回のART DIRECTOR はPARADOX INCの淵憲一さんです。

まずはウェブサイトのトップページ用のイラストレーションですが、ロケーションは小田原です。小田原城を少し登ったところに、開けた場所があり、そこから見渡せる小田原の街と人々の生活、太平洋に沈みゆく夕日と、瞬きだした小さな星の光の風景を、200枚ほどの写真に収めました。その資料写真の中から、選りすぐりの物を組み合わせて本番に使う資料をつくり、それを頼りにフォトショップでいくつかのラフを作りました。クライアント様のご要望などを伺いながら微調整を重ね、最終的な構図や色調などを決定し、本番に挑みました。

今回は、夕日が地平線に沈んだすぐ後のトワイライトタイムがとても美しかったので、その感じをうまく伝えられるよう試行錯誤してみました。本番では、イラストレーションボードに油彩を使って描きます。こってりとした豊かな絵の具のボリュームと、鮮やかに発色する顔料、そして、乾燥した際の堅くて頑丈な雰囲気が画面に現れる油絵の具がとても好きです。自分の頭の中のイメージを再現するにはとても向いている画材だと感じています。

夕暮れ時の不思議な空の色、そして夜空に見えだした星々。温かな街の光、皆さんにも気に入って頂けると良いのですが・・・。

今回、ウェブサイトの小田急不動産 まちまち storiesでは、この絵をとても大きく使って頂きました。筆跡までしっかり見えます。大迫力でインパクトのある格好いい画面に仕上げて頂き幸せです。

上品で切れの良いデザインがとても格好いいですね。色々な街が登場しますので、タイトルの「まちまち」というフォントも全て違います。一つ一つの街がそれぞれ違った個性を持っているということを表しているのですね。

タイトルが入り、ようやく絵が落ちつくところに落ちついたという感じがします。画面にデザインや文字が入り、初めて本来の力を発揮するという所がイラストレーションの面白いところであり、醍醐味でもありますね。完成した絵を渡した後、どのようにデザインされるのか、イラストレーターの大きな楽しみの一つでもあります。今回もとても素敵に仕上げて頂き感激しました。

下記の画像は、無料で配布されている冊子「まちまち machi machi stories」です。文庫本サイズの小さくてかわいい本です。6つの短い物語が掲載されています。とても面白いお話しばかりです。挿絵も良いですよ!下記の小田急不動産のお店で無料配布されていますので、もしご興味があればお近くのお店でどうぞ。