The Freewheelin’

長くて急な坂のある町に住んでいる。僕の部屋はその坂を登りきった所にある。日曜日のゆっくり進む午後を四角に切り取って、好きな色を並べてみた。暖かくて眩しい午後だった。

Aktio Note – 001 – 息子の野球

株式会社アクティオが提供する「Aktio Note」というWebsiteの中の熱帯夜さんの書くコラムに、毎月イラストレーションを描く事になりました。初回のお話は、「息子の野球」というお話です、心の奥にジ〜ンとくる良いお話です。今回は友人の息子がちょうど同じ年齢で野球もしているという事で、絵のモデルになって貰いました。なかなか良い感じにかけましたので、見て頂けるとうれしいです。

実は、今回は2種類の完成バージョンがあります。サイトに使われているイラストレーションと、少し書き込んだバージョンです。最初、描き込んだバージョンも完成品としたのですが、最初のラフの動きのあるバージョンをとっても気に入って頂いたので、そちらに寄せて描き直しました。しかし、最初のバージョンも個人的にはとても気に入っていましたので、ここで発表する事で日の目を見させてあげようかと思い掲載してみます。

モデルになってくれたちゅーた君ありがとね〜!

ミュージック・マガジン「レコード・コレクターズ 2019年2月号」 特集「リイシュー・アルバム・ベスト10/5」

レコード・コレクターズ 2019年2月号 特集「リイシュー・アルバム・ベスト10/5」

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レコード・コレクターズ 2019年2月号 特集「リイシュー・アルバム・ベスト10/5」の扉にイラストレーションを描きました。 今回の扉絵にはJimi Hendrix Experienceの歴史的名盤「Electric ladyland – 50th Anniversary Deluxe Edition」のジャケットからヒントを得て描きました。このアルバムが出る時に、Jimi HendrixはのちのPaul McCartneyさんの奥様になるカメラマンLinda Louise McCartney にジャケットの撮影依頼をしていたそうです。NYのセントラルパークにある、Alice in Wonderlandの銅像の上にメンバーが子供達と座っているほのぼのとした写真です。しかしアルバムが発売されると、アメリカ版、イギリス版、共にジャケットが差し替えられて発売されてしまいました。それには、Jimiは激怒したそうです。そして、50年たった今回Jimiの想いを実現しようと、この写真がやっとジャケットに採用されました。僕の描いた絵では、Jimi以外のメンバーがAlice in Wonderlandのキャラに扮するシーンを描いてみました。手前にはLinda Louise McCartneyも入れてみました。彼女のお気に入りのNIKONのカメラも持っていますよ。天国のJimiは、今回のジャケット喜んでるといいなぁ。

ミュージック・マガジン「レコード・コレクターズ 2019年2月号」 特集「私の収穫 2018」

レコード・コレクターズ 2019年2月号 特集「私の収穫 2018」の扉にイラストレーションを描きました。今回はThe Beatlesのアルバム「The Beatles」通称 White Album をテーマに描きました。White Albumの事をしっかり調べて、インドの事なども考慮にいれましたが、色々考えた結果、やっぱり「真っ白」という事をテーマにしました。画面には、White Album にエンボスで書かれた文字「The BEATLES」そして、シリアルナンバーを立体化してみました。メンバーの楽器も編集の方とも相談して、当時の楽器を調べて、その楽器をそれを真っ白にしたものを、The Beatlesのメンバーそれぞれに持ってもらいました。今回、真っ白にする際にイメージしたのは、Giorgio Morandiの自ら真っ白に塗った瓶などを描いた絵画の雰囲気です。たまご、雪だるま、白猫、うさぎ、鳩、そして、Giorgio Morandiの真っ白に塗った瓶などを配置しました。どんなお仕事でも、描く事自体が楽しいのですが、やはり音楽関係のお仕事は格別に楽しいですね。またお仕事頂けると良いなぁ。

Antoniothree – Ghost Recordings

三重県四日市市のバンド「Antoniothree – アントニオスリー」は、僕の幼なじみがやってるバンドです。ボーカルのたつおと、ドラムのごっつんは、小学校からの同級生。ベースのゆきちゃんは、アントニオスリーの結成をきっかけに友人になりました。

彼らがバンドを始めたのはたしか1994年頃だった。Antoniothreeと、同時発生した四日市のバンドGASOLINEやSWITCH TROUT等と共に、「四日市のバンドのライブが凄い」との評判が口コミであっという間に全国に拡がっていきました。そのうち誰かが四日市の事を、日本のデトロイトシティーと呼ぶようになり、注目度はさらに上がりました。その後、Antoniothree、GASOLINE、SWITCH TROUTは、東京や海外等でライブをしたり、音源を発表したりして、世界に進出していきました。今でも、その3バンドは現役で演奏していますよ。凄いですよねぇ。

そんなAntoniothreeが、三重県菰野町にある山小屋で録音を行いました。その場には僕もいたのですが、ものすごく現場の雰囲気も良く、次々と名曲が録音されていきました。二日間くらいのレコーディングであっという間に素晴らしい音源が完成したのです。しかし、運悪くこの時の音源はリリースされる事なくお蔵入りとなってしまいました。幻の音源として、僕たち仲間内だけでこの音源は楽しんでいましたが、今年Antoniothreeが25周年ということで、昔アントニオスリーでも一時期ドラムを叩いてた、あさちゃんの企画で四日市でスペシャルなライブをすることになりました。その時のスペシャル企画として、この音源をリリースしようという事になったのです。音源のマスターテープは、当時のGASOLINEのドラマーだったしゅうへいが持っていたのですが、マスターテープはちょっと劣化していたようだったので、結局僕の持っていた音源をリマスターして使うことになりました。音源も無事調整でき、CDも発売できることになりました。

今回は僕も彼らの晴れの舞台に参加したく、ジャケットを描かせて貰うことになりました。彼らの勢いのあるサウンドに負けない、荒々しくてちょっと野蛮なモノにしたかったので、今回はプリミティブな感じが出るように筆と墨汁で勢いよく描いてみました。いくつか描いてみて、好きなモノを選んで貰おうと思いましたが、あさちゃんと、色々話し合っていく中で、全ての絵をジャケットにレイアウトしみても格好いいのではないか?ということになりました。

色々と、試行錯誤して、格好いいモノが出来ました。せっかくなので、途中段階のものも含めて、掲載いたしましたので、ご覧下さい。この絵をT-shirtsにしたいなぁなんて実は密かに企んでおります。

今のAntoniothreeもものすごく格好いいですが、この録音された時の荒々しく、若さあふれる危険なAntoniothreeも大好きです。もし機会があれば手に入れて聞いてみて下さい。限定300枚ですので無くならないうちに是非!定価は1,296円(税込)です。ライブ会場などでも手に入るかと思います。

お求めはこちらから!ベースのゆきちゃんのお店「珍庫唱片//NGOO」です。


Antoniothree / Ghost Recordings [CD/New]

’19. ’90年代のGARAGE Punk旋風に乗り切れなかったJUNK嗜好の中間派. 四日市Garage Punk ’90sの中でLo-Fi影響下における天の邪鬼っぷりと猪木イズムに揺れた1st以前、当時からイケイケのGASOLINEのドラマーだったShuhei Rockによる録音. こんなポンコツ音源をリリースする企みを起こしたのは、SSTKCQというこれまたポンコツ短命だったバンドのバンマスとも言えるドラマーサノ女史. 若気の至りOnlyのズッコケ. ニッチの極北. いやらしい. ’97/’98年のお蔵入り音源を含むearly days. 8Tracks.CD

彼らの名盤「FOR WEIRD SWINGERS ONLY」は、こちらからどうぞ。LPもお値打ち価格になってますので、今のうちに買うことをおすすめいたします!

農山漁村文化協会「菌の絵本 – にゅうさん菌」

佐々木泰子さん監修、農山漁村文化協会「菌の絵本 – にゅうさん菌」のイラストレーション全般を担当いたしました。菌をキャラクター化するのはとても楽しい作業でした。楽しく、みて、読んで、勉強になる本です。お子さんとご一緒にみるのも楽しいかも知れませんね。よろしくお願いいたします。

Oil Painting – その1

イラストレーターとして活動し始めて15年程になります。最初の頃は、鉛筆を使ったり、アクリル絵の具や、ガッシュ等を使って描いていました。そのうち、学生時代に少しだけ使っていた油絵を再び使い始めました。師匠、木内達朗氏に手取り足取り教えて頂けたので、僕はとても幸運でした。

描き始めて、まず分かった事は、この「油絵の具」という画材が、とても自分の性格と相性が良いということでした。それまでは、アクリル絵の具を使って描いていましたので、塗ったら直ぐにドライヤーで乾したり、フィキサチフを使って画面を定着させ、次へ次へと工程を進めていきました。

仕事の進行が早くなるのは良い事なのですが、僕の場合は、制作速度が速くなると、それに比例して、気分も乗ってくるので、何でも出来てしまう様な、そんな錯覚に陥ることが良くあります。よく言えば「ひらめき」、悪くいえば「その場の思いつき」を、感性に任せてそのまま絵に反映してしまう事が多く、最終的には計画していた完成形から大きくずれて、思ってもいなかった作品に仕上がってしまう事も良くありました。

良い結果に終わる事もありましたが、失敗に終わる事も沢山ありました。実験や、個人的な作品であれば問題ないのですが、締め切りが存在する仕事では、明確なゴールがなく、先が見えないという事は、クライアントにとっても、自分にとっても不安材料となってしまいます。

油絵を描き始めてみて、それまでのように作業が迅速に進まない事が分かりました。次に進みたくても、絵の具が乾かないので、加筆が出来ないのです。もし強引に加筆したところで、意図しない色が混ざり合い画面が思うようにコントロールが出来なくなります。その結果、絵が汚くなり失敗してしまう可能性が高くなります。

つまり無理に急いで加筆しても、結局やり直す事になるので、逆に完成は遅くなってしまうのです。(目的によっては、絵の具が乾かないうちに画面上で混色する技法もあります。)

乾きが遅く、作業がストップしてしまうという事は、画材としては短所のように感じてしまいますが、僕にとってはそうではありませんでした。「描けない時間」が存在することによって、感覚的なアドリブ作業は強制的に封印され、僕は一旦冷静な状態に戻れる事が出来たのです。

それまでの作業では存在しなかった「待つ時間」は、「次の一手をどうするべきか?」という「熟考する時間」となりました。

その結果、より計画的に作業を進める事ができ、以前と比べれば、細部まで目の行き届いた作品が描けるようになったのではないかと思います。

絵の制作において、作者の技術と、画材の本質的な価値であるテクスチャーや色合いが、一番重要な事柄なのですが、それと同じくらい、自分の性格と画材の相性も大事な事柄なのではないかと思います。作者が快適な環境で作業する事が、良い絵が描ける事に繋がっていると思うからです。

例えば、僕はとても心配性なので、水彩画のように白い部分を残すというような技法は、やり直しが効かないので、とても緊張してしまいます。その点油絵は、暗いところから、どんどん明るい色を塗り重ねていく手法ですので、失敗してもまた上からやり直しが効く分リラックスして描けます。心配性な僕の性格と油絵は相性が良いのです。自分と相性の良い画材に出会えたと言うことは作家としてとても幸せなことですね。まだまだ未熟ですから、これからもっと勉強して、この画材と仲良くなって行ければと思います。

今回は、油絵との出会いを描きましたが、まだまだ描きたいことはあるのですが、長くなりましたので、この続きはまた次回という事にいたします。長文を読んでくださりありがとうございました。

hiromichiito.com をリニューアルしました。

2019年1月1日より、ウェブサイトをリニューアルしました。まだまだ内容や、構成はこれから動かしながら変えていく感じになっていくと思います。少しお見苦しい所もございますが、ご容赦くださいませ。今回のニリューアルで、一番大きな変化は、スマートフォンで表示した時の動作です。今までのウェブサイトでは、絵のサムネイルの拡大やダウンロードが出来ませんでしたが、今回からは、かなり細かい所まで拡大して観て頂けるようになりました。プレゼン用のサンプルにも使っていただけますように、画像はスマートフォンからもダウンロードできる様にもなっております。(商用での無断使用はお断り致します。なにかあれば、ご相談下さいませ。)今後は、油絵などで製作したパーソナルワークもどんどん描いて、掲載して行く予定です。お楽しみに。