3×3 International Illustration Annual No.17

先日、アメリカの3×3 International Illustration Annual No.17というコンペに前回のGallery House MAYAでの個展「Telepathy」で発表した油絵作品で応募してみました。

今回は「The Daylight」と「The Moonlight」という二つのシリーズに分けて応募しました。前回の個展の隠れテーマが「光」だったのですが、自然光とそれ以外の光を表現したので、それぞれでまとめて応募しました。

そして本日、両方のシリーズが選ばれたと連絡がありました。うれしいな。海外の仕事につながると良いな。

The Daylight」シリーズ

The Moonlight

宝島社 Mono Master 2020年5月号 – 「猿と人間 – 第2話」

宝島社 Mono Master 2020年4月から始まる、連載小説「猿と人間 」著・増田俊也さんに挿絵を描く事になりました。毎回油絵で描くつもりです。

宝島社 Mono Master 4月号 – 「猿と人間 – 第2話」トリミング無し
宝島社 Mono Master 5月号 – 「猿と人間 – 第2話」トリミング
宝島社 Mono Master 5月号 – 「猿と人間 – 第2話」誌面
宝島社 Mono Master 5月号 – 「猿と人間 – 第2話」誌面

新潮社「名犬ベラの650km の帰宅 – A Dog’s Way Home 」

新潮社「名犬ベラの650km の帰宅 – A Dog’s Way Home 」著・W.Bruce Cameronさんの文庫本の装画を描きました。「僕のワンダフル・ライフ」「僕のワンダフル・ジャニー」の脚本でおなじみのW.Bruce Cameronさんの新作です。映画も既に公開されています。

野良猫の群れの中で育った子犬のベラ。拾ってくれたルーカスの家で幸せに暮し始めたのもつかの間、動物管理官に捕獲され処分されそうになる。危険を避けるためにルーカスはべラを里親に預けたが、そこは650キロも離れた田舎町だった。ルーカスに会いたい。強い思いに駆られたベラは匂いを頼りにひとり歩き出す。野を越え山を越え、二年に及ぶ苦難の旅の結末は――胸熱くする子犬の冒険物語。

宝島社 Mono Master 2020年4月号 – 「猿と人間 – 第1話」

宝島社 Mono Master 2020年4月から始まる、連載小説「猿と人間 」著・増田俊也さんに挿絵を描く事になりました。毎回油絵で描くつもりです。

宝島社 Mono Master 4月号 – 「猿と人間 – 第一話」トリミング無し
宝島社 Mono Master 4月号 – 「猿と人間 – 第一話」トリミング無し

宝島社 Mono Master 4月号 - 「猿と人間 - 第一話」
宝島社 Mono Master 4月号 – 「猿と人間 – 第一話」
宝島社 Mono Master 4月号 - 「猿と人間 - 第一話」
宝島社 Mono Master 4月号 – 「猿と人間 – 第一話」

ヒロミチイト個展「telepathy ~テレパシー」

2019年10月7日(月)〜10月12日(土)の期間、5年ぶりにGallery House Mayaにて個展を開催いたします。今回は、新作の油絵作品をみて頂く予定です。毎日コツコツと描いております。

今回のテーマは「telepathy ~テレパシー」です。本当の所は、最近自作の曲で同名の「テレパシー」という曲が出来たのです。その曲がとても気に入っていて、今回の個展のタイトルもこれにしてみようと決めていたのです。

僕たち人間は、テレパシーみたいなモノを、実はみんな持ってますよね。例えば、渋谷のスクランブル交差点で誰もぶつからないで渡りきる事も、その力の一つかも知れないですね。お互いが相手を感じ取り、観察し、予測し、そして行動に出る。つまり「思いやる」ということが「テレパシー」なのではないかなと思うのです。遠く離れた所に住む、両親や友人を思う気持ち、そしてその人達にアクションを起こす事。とてもステキだと思います。

僕の描いた絵をみて、僕の捕まえた風景やその他の何かを感じ取って貰ったら、テレパシーが伝わったことになるのかも知れませんね。

今回の個展では、初日に弾き語りライブもやってみようと思います。バンドでは何度か人前で演奏しておりますが、一人でやるのはずいぶんと久しぶりです。ちょっと緊張しております。その時に「テレパシー」も披露できたら良いなぁと思っております。もしお時間がございましたら、冷やかしに来て下さいませ。

ヒロミチイト個展「telepathy ~テレパシー
2019年10月7日(月)〜10月12日(土)

不透明な絵の具で描かれた絵がとても好きです。
ボリューム感や、重厚感も欲しいので、僕はオイルペイントを画材として選びました。
不透明な絵の具の良いところは、下の色の影響を受けにくい所です。
パレットで作った色がそのままキャンバスに鮮やかに載せられるのです。

その不透明な絵の具で透明感のある絵を描くのです。
今回の展示では僕の見つけた光を捕まえて描いてみました。
そして、その光の中にある世界、見えない透明なものかもしれませんが、
それが伝われば良いなと思いながら、描いています。
遠くにあったモノが、誰かに伝わるなんてなんだかテレパシーみたいですよね。

〒107-0061 東京都港区北青山2-10-26 →map
tel:03-3402-9849 / fax:03-3423-8622
e-mail : galleryhousemaya@gmail.com
開廊時間:11:30am〜7:00pm(最終日の土曜日は5:00pmまで)
休廊:日曜日

2019-010 – The relationship of no border line – よこしまな関係

10作目はよこしまな関係のかわいい親子です。こんなシーンに出会えてとってもほっこりしました。なんかしあわせな気持ちになりました。この絵をみて同じように感じてくれたら嬉しいです。

2019-010
The relationship of no border line – よこしまな関係
Oil on illustration board
210mm x 297mm
67min

2019-009 – Family

9作目はとっても仲良しの親子です。日だまりの中、絵を描くお父さんとそれを目を丸くしてみるむすこ。なんだかとてもキラキラしてステキでした。


2019-009
Family
Oil on illustration board
210mm x 297mm
83min

2019-008 – Walking with Boy

8作目は青山の裏通りを初めて散歩する少年と黒柴犬のぼうちゃんです。とっても誇らしげに歩く少年と、少年を気遣ってゆっくり歩いてあげるぼうちゃん、なんだか良い光景でした。


2019-008
Walking with Boy
Oil on illustration board
210mm x 297mm
56min

2019-007 – Woman in Black

7作目は原宿を歩いていた格好いい女性を描きました。颯爽と風を切ってあるく黒いコートの女性。まばゆい光の中に溶け込んで消えてしまいそうでした。彼女が歩くと周りの雰囲気が変わっていく感じでした。その瞬間を切り取れていたら良いのですが。


2019-007
Woman in Black
Oil on Canvas
455mm x 380mm
246min

2019-006 – Bo and Boy

6作目は大好きだった黒柴のぼうちゃんと、僕のちいさなお友達の絵です。ぼうちゃんは、ギャラリーハウスMAYAの看板犬でした。とっても優しくてかわいい子でした。小さい子にもとっても優しくて好きにさせてあげてました。いつも階段の所で休んでいたところに、僕のちいさなお友達が遊びにきたので、歓迎している場面を描きました。ぼうちゃんは、少し前に亡くなってしまいましたが、僕たちの心の中でも、そしてこの絵の中でもずっと生き続けていくことでしょう。またいつか会いたいな。

2019-006
Bo and Boy
Oil on Canvas
455mm x 380mm
400min

2019-005 – Mr.Lang

5作目は、先輩イラストレーター上杉忠弘さんの所のかわいいラングちゃんを描きました。とっても賢くてかわいい子です。今回も下書き無しで頂いた遺品のキャンバスに油絵で描きました。いつもよりこってりとたっぷり絵の具を使って描きました。良い感じに重みも出て油絵の良さが出たように思います。今回は4時間。この大きさにしては、なかなか順調に描けたのではないでしょうか。上杉夫妻にも喜んでいただけると良いのですが・・・。ラングちゃんまた会いたいなぁ。

2019-005
Mr.Lang
Oil on Canvas
455mm x 380mm
240min

2019-004 – Ms.Violet

4作目は、Portraitを描いてみました。姪っ子ちゃんを描きました。F6キャンバスに油絵で描きました。人の顔は描くのが面白いけれど、描いてる途中、すこしでも何かを間違えると、すぐに悪い方向に向かってしまうし、なかなか軌道修正するのが難しい、精神的にも投げ出したくなるし、本の道に戻るまでとっても苦しい。でも頑張るとすこしづつ復活してきます。いつもその時、真面目にやれば何でもウマくいくって再確認できたりします。自分の描く絵に何かを教えられるってなんだかいつも不思議な気持ちになりますね。今回、もう少しのびのびと描ければ良かったかなぁ。


2019-004
Ms.Violet
Oil on F6 Canvas
318mm x 409mm
360min

2019-003 – Little Red Rooster

3作目です。今回はキャンバスに描いてみました。このキャンバス、実はとても大切なキャンバスなのです。ある方のご厚意で頂いた、著名な作家さんの遺品のキャンバスなのです。その中の一つを使わせていただいき今回は描きみました。今は亡きその方に恥ずかしく無いよう、いい絵が描けるよう頑張りました。合格点をいただけると良いのですが。

この絵を見て下さった方に、抜けるような青い空と、爽やかな空気感、そして吹き抜ける風を感じて頂けたら嬉しいです。

今回はすこし時間を掛けました。やっぱりキャンバスは良いです。長い時間かきましたが、作業中ずっと楽しかったです。

さて、次は何を描こうかな。


2019-003
Little Red Rooster
Oil on Canvas
455mm x 380mm
600min

2019-002 – White hat and Black Bag

個展のための油絵2作目です。今回もイラストレーションボードに油絵の具で描きました。下書き無しで自由に楽しく描けました。今回は130分で描けました。油絵はしばらく描いていませんでしたが、すこしづつ感覚が戻ってきました。とりあえずは、こういう感じで毎日一枚描くのが目標です。


2019-002
White hat and Black Bag
Oil on illustration board
210mm x 297mm
130min

2019-001 – Wild Horses

個展の為の油絵第1作目。イラストレーションボードに油絵の具で描きました。久々の油彩画だったので、あまりこだわらず、とにかく楽しんで描く事にしました。下書き無しでイラストレーションボードに描きました。所要時間は160分。久々に描いた割には良い絵が描けた気がしています。

2019-001
Wild Horses
Oil on illustration board
210mm x 297mm
160min

3回目の個展をします。

2019年10月7日〜10月12日の期間、Gallary House Maya にて、3回目の個展を開催します。ようやく重い腰が上がり、最初の一枚を描きました。コンセプトは「自分の部屋に掛けたい絵」です。自由にのびのびと描いてみます。それでは、色々決まりましたらまたご連絡致します。


2019-001
Wild Horses
Oil on illustration board
210mm x 297mm
160min

Oil Painting – その1

イラストレーターとして活動し始めて15年程になります。最初の頃は、鉛筆を使ったり、アクリル絵の具や、ガッシュ等を使って描いていました。そのうち、学生時代に少しだけ使っていた油絵を再び使い始めました。師匠、木内達朗氏に手取り足取り教えて頂けたので、僕はとても幸運でした。

描き始めて、まず分かった事は、この「油絵の具」という画材が、とても自分の性格と相性が良いということでした。それまでは、アクリル絵の具を使って描いていましたので、塗ったら直ぐにドライヤーで乾したり、フィキサチフを使って画面を定着させ、次へ次へと工程を進めていきました。

仕事の進行が早くなるのは良い事なのですが、僕の場合は、制作速度が速くなると、それに比例して、気分も乗ってくるので、何でも出来てしまう様な、そんな錯覚に陥ることが良くあります。よく言えば「ひらめき」、悪くいえば「その場の思いつき」を、感性に任せてそのまま絵に反映してしまう事が多く、最終的には計画していた完成形から大きくずれて、思ってもいなかった作品に仕上がってしまう事も良くありました。

良い結果に終わる事もありましたが、失敗に終わる事も沢山ありました。実験や、個人的な作品であれば問題ないのですが、締め切りが存在する仕事では、明確なゴールがなく、先が見えないという事は、クライアントにとっても、自分にとっても不安材料となってしまいます。

油絵を描き始めてみて、それまでのように作業が迅速に進まない事が分かりました。次に進みたくても、絵の具が乾かないので、加筆が出来ないのです。もし強引に加筆したところで、意図しない色が混ざり合い画面が思うようにコントロールが出来なくなります。その結果、絵が汚くなり失敗してしまう可能性が高くなります。

つまり無理に急いで加筆しても、結局やり直す事になるので、逆に完成は遅くなってしまうのです。(目的によっては、絵の具が乾かないうちに画面上で混色する技法もあります。)

乾きが遅く、作業がストップしてしまうという事は、画材としては短所のように感じてしまいますが、僕にとってはそうではありませんでした。「描けない時間」が存在することによって、感覚的なアドリブ作業は強制的に封印され、僕は一旦冷静な状態に戻れる事が出来たのです。

それまでの作業では存在しなかった「待つ時間」は、「次の一手をどうするべきか?」という「熟考する時間」となりました。

その結果、より計画的に作業を進める事ができ、以前と比べれば、細部まで目の行き届いた作品が描けるようになったのではないかと思います。

絵の制作において、作者の技術と、画材の本質的な価値であるテクスチャーや色合いが、一番重要な事柄なのですが、それと同じくらい、自分の性格と画材の相性も大事な事柄なのではないかと思います。作者が快適な環境で作業する事が、良い絵が描ける事に繋がっていると思うからです。

例えば、僕はとても心配性なので、水彩画のように白い部分を残すというような技法は、やり直しが効かないので、とても緊張してしまいます。その点油絵は、暗いところから、どんどん明るい色を塗り重ねていく手法ですので、失敗してもまた上からやり直しが効く分リラックスして描けます。心配性な僕の性格と油絵は相性が良いのです。自分と相性の良い画材に出会えたと言うことは作家としてとても幸せなことですね。まだまだ未熟ですから、これからもっと勉強して、この画材と仲良くなって行ければと思います。

今回は、油絵との出会いを描きましたが、まだまだ描きたいことはあるのですが、長くなりましたので、この続きはまた次回という事にいたします。長文を読んでくださりありがとうございました。